【山田校】公立併願のこと

山田校の堀口です。
今日は、巷で話題(?)の公立併願の件。
「入試情報」とまでは正確で確定したことでもないので、「ちょっと思ったこと」程度で書かせてもらいます。
公立高校の併願制については、昨年度府教委の方からも発表されていた、「複数校志願」で既に大阪では動き出していること。
ちなみに、お隣の兵庫県はもう何年も前から既に実施されています。
イメージ図です。
(大阪府学校教育審議会資料より)
複数校志願は、3年後からの入試一本化に伴い、選抜機会が減少するのが課題であり、「1回しかチャンスがないなら…」と公立を敬遠してしまうことなどを背景に方向性が定められてきました。
これにより期待される効果としては、
〇これまでの受験機会を引き続き確保できる
〇「公立に行きたい」という思いを最大限受け止めることができる
といった点です。
ただ…いろいろな思惑が飛び交いそうですよね、こういうことって。
例 本当の第1志望はA高校、第2志望はB高校。でも、A高校は競争率が高くて入れそうにないから、第2志望のB高校を第1志望にしてしまおう。
みたいな。つまり、「合格できそうな高校を受験する」です。よって、本当に行きたいA高校は受験すらしない。
というか、それって当たり前じゃないの?普通そうやって受ける高校決めるよね。
です。
というか、でした。
政府が方向性を出しているので、全国的な動きがとられていきます。
こうした背景から、生徒が本当に受験したい高校を選択して受験できるような併願制の導入、受験機会の複数化がすすめられそうです。
DA(受入保留アルゴリズム)を用いた併願制の導入が検討されています。
これはAIなどではなく、1960年代から取られている考え方で、既に保育園や研修医のマッチングなどで実際に活用されています。
DAのことを書きますと、それだけでブログが終わってしまいますし、専門家ではないので上手に説明できません。
これ、端的に言うと、
各生徒は「本来行きたい高校を行きたい順に」志望順位を正直に記入することが最も得になる、
つまり上記したような「合格できそうなところを受ける」、のような出願戦略は不要になる、
ということです。
これはいいですね。
ただ、思うに。
公立だけではなく、私立も混ぜでアルゴリズムでマッチング考えたほうがよさそうです。
なぜなら、「第1志望の公立いけないのなら、私立がいい」と考える中3生は、少なくないからです。
それなら、第1志望だけ書いて、第2志望は書かない、という割合が増える?
公立併願制要らない??
というか、まったく異なる募集形態でこのマッチング使えないのでは?
…etc.
議論の余地がある問題ですね…
少なくとも、この「併願制」が始まれば、ただ単に偏差値だけで並べられなくなると思います。
偏差値1や2、なんなら高校のランク1つ程度の違いって、出口(卒業)以降を考えると、大した問題ではないですよね。
やはり、各学校が「どういう高校なのか?何ができる高校なのか?」その特色を明確にしていくべきだと思います。