受験校選びについて
いよいよ12月に入り、中学3年生にとっては受験校を確定させる時期になります。
受験校の選択は本当に難しいと毎年感じます。
(兵庫県高校入試は、公立高校入試だけでも推薦入試/特色選抜/一般入試があり、また一般入試では第一希望・第二希望まであります。選択肢が多い分、悩みますよね…)
たとえば、A高校・B高校の2つの選択肢で悩んでいるとします。
・A高校は合格確実ではないものの合格する可能性は高いと言われていますが、地域でトップレベルの学校である
・B高校はほぼ合格確実と言われているものの、地域ではA高校に次ぐ2番手校である
とします。
さて、ここで取ってしまいがちな選択、またその選択に至ってしまう考えは以下の通りです。
A高校に不合格になることは避けたい。B高校なら合格確実と言われているし、B高校にしよう。
仮にA高校を受験して合格したとしても勉強についていけなかったり、遊びや部活にかなり制限をかけて勉強漬けの生活をしないといけないだろう。入ってから余裕をもって高校生活を送れるよう、B高校にしよう…。
もちろん、その時の成績状況やお子様の性格にもよります。
ただ、私としては…
A高校受験をオススメしたいです。
高校入試はゴールではなく、あくまで通過点です。高校に合格してそこで完結することはなく、その先の大学進学や、今後何十年続く人生を考えたうえで、最適な選択をしなければなりません。高校で全てが決まるわけではありませんが、高校選びはかなり重要です。多感な時期に、どのような環境でどのような仲間と3年間過ごすかによって、価値観が大きく変わってきます。
価値観の中でも強調しておきたいのが、「当たり前の基準」です。
上位校になればなるほど、生徒の「当たり前の基準」が高くなる傾向があります。入学当初はその高い基準に合わせることに苦労し、その高校を選んだことを後悔することもあります。ですが、高い基準をもって過ごしたことで、3年後の高校卒業時点では大きな差をつけることができています。
私は上記のようなご相談を頂いた際には、
A高校に不合格になることは避けたい。B高校なら合格確実と言われているし、B高校にしよう。
⇒ここから実力をつけていけばA高校に合格できます。緊張感をもって1点でも多く取ろうと高い意識で受験勉強に励むことが大切です。「合格確実」と聞けば、やはり気が緩んでしまいます。(大人でもそうですよね…) 「合格確実」な学校を受験することで高校受験には安心して臨むことができますが、今後の人生をトータルで考えるとむしろマイナスではないでしょうか。
仮にA高校を受験して合格したとしても勉強についていけなかったり、遊びや部活にかなり制限をかけて勉強漬けの生活をしないといけないだろう。入ってから余裕をもって高校生活を送れるよう、B高校にしよう…
⇒A高校の勉強についていけるから、A高校に合格できたんです。どこの高校に進学しようと、中学生のときに比べて学習の難易度は上がり、課題の量は増えます。A高校に行こうとB高校に行こうと、勉強面ではしんどい思いをします。であるならば、よりライバルと高いレベルで切磋琢磨できるA高校に行く方が、長い目で見て必ずプラスになります。
とお話しします。
もちろん、ケースバイケースです。お子様の性格や通学の面等も考慮に入れたうえで進路指導を行います。
ですが…、基本的には、「通える範囲で一番レベルの高い高校」に進学することをオススメしたいです。
数か月先の高校受験だけを考えるのでなく、数年後・数十年後のことも考えた進路選択が大切です。